毎年恒例の野外写真展『小樽・鉄路・写真展』が、今年も8月27日(月)から開幕しました。
13年目を迎えるこの写真展に、僕は12回目の出展をしています。

『鉄路展』は、1880年に北海道に初めて敷かれた鉄道・旧国鉄手宮線(1985年廃止)の廃線跡を舞台に、毎年夏の終わりに小樽・札幌を中心とした写真愛好家やカメラマンが集い開催している写真展です。
レールが残る廃線跡の空間にパネルを立て、展示方法に工夫を凝らしつつ、夜間も照明を設置して24時間展示を行います。
時間ごとに大きく雰囲気を変える野外ならではの展示は、訪れる時間や気候毎に刻々と姿を変えていきます。晩夏の二週間の会期の間にはその佇まいも変わっていくかもしれません。

今年の僕の作品は、『街影(まちかげ)を踏む』というテーマを掲げました。
街を撮る。それは、影踏みのようなもの。
陽射しの影を追うことでもあり、そこにあるものを切り取り、あるいはあったものの姿を思い浮かべることでもあり、そして、その街を旅する旅人たち(もちろん、暮らす人も訪れる人も、みんなのことです)の足跡をたどることでもあります。
すぐに影の姿は変わり、二度と同じかたちをそこに映すことはない。だから、何度同じ街を歩いても飽きないし、終わりはありません。
小樽の街を歩きながら、面影、人影、そして心情的、感情的な意味としての影をも追った12枚の写真。鉄路展の出展作としては3年振りに銀塩・モノクロで切り取った作品を、夏の終わりの小樽の空の下で、ぜひご覧ください。

今年もたくさんの方とお会いできるのを楽しみにしています。僕が不在の折には、備え付けのメッセージノートにぜひ一筆残していただければ幸いです。
この晩夏も、小樽でお待ちしております。

■2012 小樽・鉄路・写真展
会期……2012年8月27日(月)〜9月9日(日) 24時間屋外展示(最終日は17時まで) 観覧無料
会場……旧手宮線跡地
小樽市色内2丁目10 小樽市民センター(マリンホール)裏手
●JR小樽駅から中央通(正面の通り)を運河方向へ徒歩7分 踏切跡の脇が入口です
【オフィシャルサイト】>> http://www.tetsuroten.org/ *今年からリニューアルしました!
【Twitter】>> http://twitter.com/tetsuroten/
【ウリュウのサイト内の特設ページ】>> https://www.yuukiuryu.com/otaru2012/
*会場設置の作品フリーペーパー「tetsurocafe」も掲載しています!

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