| (untitled)…小樽と言う名の… | フィルム撮影・自家現像 | 14点 | 2009 |

開催10周年を迎えた「鉄路展」。
小樽には、名もなき光景がたくさんある。
時代の残照がそこここを鈍く照らす街。どれだけ撮り歩いても、まだまだ撮り足りない。行ったことのない街や場所が、まだまだたくさん。
この街を撮っていて、飽きることは全くない。撮る度に新しい光景が目の前に広がる街、小樽。
今年は今まで撮ったことのないエリアを…と思っていたときに歩いたのが、北西側に広がる、小高い山あいの街だった。
梅ヶ枝町、清水町、豊川町、石山町。小樽の象徴である坂道でつながるこのエリアは、海や港で語られるこの街のイメージと違い、山の中を思わせる一角。
霧のように街を覆い、降り注いで坂を駆け下りて行く雨。道端に晴れた日とは違う濃い影がたたずむ光景に、私はなによりも小樽らしさを感じる。
そんな、名もなき光景が折り重なってできているのが、小樽なのではないか。
untitled(アンタイトルド)…無題でありながら小樽を語る光景をテーマに、毎年おなじみの埠頭や街中の写真も交え構成した。

  • | 2009/08/31-09/13 | 旧手宮線跡地(北海道・小樽) |
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