Artworks from journey on the way
旅の途上の心情と感情を記録し可搬化する
10月12日生まれ、長野県出身。
小学6年のとき、手にしたポケットカメラで近所を走る電車を撮り始めたのをきっかけに「写真って面白いな」と思いはじめる。
中学校には写真部があり、迷わず入部。祖父~父から借りたマニュアルカメラ『ニコマートFTN』で一眼レフに初めて触れ、そして部室ではモノクロ写真の現像を学び、毎年の文化祭での部展に作品を出品。高校進学後も同様に写真部の活動に没頭。この頃から夏・冬休みに列車を使って各地へと旅をするようになる。
高卒後、東京の書店勤務の傍ら、撮影を続け、休暇ごとに旅に出る。
20歳の時には15日間をかけて「青春18きっぷ」でJRの通る46都道府県を制覇。その中で「空」の写真を撮りはじめる。
1999年、Webサイト[days clip]を立ち上げ、翌年からデジカメで撮ったその日その日の空の姿を日記のように綴る[today’s sora]を7年間続けた。
2001年8月、北海道・小樽で開かれる野外写真展『小樽・鉄路・写真展』に出展、本格的な創作活動を始める(以降毎年連続出展し、2022年に20回目の参加)。
同年11月、東京にて初の個展[landscape // “sora”scape -光景 // 空景 otaru //yokohama 2001-]を開催。以来、年に1~2回の個展及び多数のグループ展に出展を続ける。
2003年7月より、北海道・札幌に在住。 個展・グループ展や書籍・雑誌への掲載など精力的に制作と発表を続ける他、写真を軸にしたデザインなどを通じ、在来の写真表現にとどまらない活動を指向する。
2007年、旅する想いを大きなテーマとしたセルフプロジェクト『LIKE A ROAD MOVIE』を行い、5月に湘南・茅ヶ崎と札幌にて個展『想いは旅をする』を、11月に富士フイルムフォトサロン・札幌にて個展『旅をするフィルム』を開催した。
2013年、六花亭製菓の文化支援活動『六花ファイル』第四期作家のひとりに選出され、同年10月からの一年間、札幌・真駒内の「六花文庫」にて作品とポートフォリオが展示公開された。
都市と人、それをつなぐ地下鉄や電車をテーマとした作品も作り続けており、2016年春から秋にかけて、札幌市電延伸開業前後の様子を「北一条さっぽろ歴史写真館」にて展示したほか、2017年12月には6人展『都市標本図鑑』(札幌 OYOYO)に参加、変わりゆく都市の姿をギャラリー内に構築する実験的展示を試みた。
また、フィルムで撮る写真の魅力を発掘し伝える『フィルム一本勝負』を有志とともに展開し、2008年以降グループ展を札幌/小樽にて開催している。
2014年3〜4月に『向こうからの続き』(札幌 ギャラリー・ニュースター)、7月に『white, and』(札幌 ギャラリー犬養)、12月に『轍 -Layered Winter-』(札幌 六花亭福住店喫茶室)の三回の個展を共通のコンセプトのもとに開催した。それぞれに映像や立体的要素を取り入れ、写真を主軸に空間全体を演出する展示をさらに指向した。
2015年11月、『アートフェア札幌2015』(クロスホテル札幌)に初参加。新たなアプローチで作品を届ける入口に立つ(2017年まで連続出展)。
2017年4月8日より5月28日まで、札幌芸術の森美術館で開催の企画展『札幌美術展「旅は目的地につくまでがおもしろい。」』に出展。念願の会場と、半世紀以上続くシリーズ展での初展示を実現した。
同年の『札幌国際芸術祭2017』では、札幌市電とその沿線を舞台としたプロジェクトの企画メンバーとして携わるとともに、電車内から放送するインターネットラジオのパーソナリティーを務めた。
2020年1月25日から3月15日まで、北海道立近代美術館での企画展『北海道151年のヴンダーカンマー』に参加。近代北海道の一世紀半の歴史を貴重な現物資料とともに現代の5組の作家が再構築し展観するチャレンジングな企画展で「鉄道」の章を担当、全道を一週間かけて取材し制作した作品を展開した。
2021年、札幌の新しいギャラリー「トラムニストギャラリー」の柿落としを依頼いただき、個展『leave a note -トラムの窓に置き手紙-』を開催した。
これからも北海道内外での更なる活動を進め、作品と共に旅をしていくこと(=各地での作品発表)、企画展等からのオファーをいただくことを目指すとともに、改めて写真やそれ以外の切り口から現代の芸術を学び吸収するべく、海外での活動や留学も大きな目標に据えている。
この先も、地続きの日常と非日常の光景の間を歩き、旅し続けながら、その足跡と想いを写し止め、切り取り、かたちにし続けていく。
(Updated on 2023/03/29)
◆活動の記録はこちらをご覧ください。